2009年11月22日
やんばる海水揚水発電所
国頭村にある沖縄やんばる海水揚水発電所
に行ってきました。
もともとここを知ったきっかけは、東村の高江付近をドライブしてた時、海際の高台にある展望広場で、

こんな看板と、

遠目にこんな施設(人工建造物はほとんど写ってませんけど・・・)を見て、興味を持ったのが最初でした。
その後いろいろ調べてみたら、無料で中を見学できる事がわかり早速訪ねてみたんですが、たまたま見学の休館日に当たってしまい
今度こそは
と事前に施設を管理されてる”J-POWER”さんに電話してアポイントを入れ、万全の体制で見学に行きました
県道70号線から高江集落の入口を右折しますが、ここはシーゾーグムイのルートと同じです。
あとはそのまま道なりに走ると発電所の入口までは迷わずに行けると思います。
発電所の敷地に入っても、建物は見えませんが、自動車で一番奥まで進むと


こんな建物(これは管理棟で、発電所本体はこの建物の下、地中深くにあります)と、横に変電施設がある位で、発電所という感じはしません。でもここが目的地です。
入館するとまず見学者名簿に署名をして、会議室で8分ほどの説明ビデオを見せてもらいます。
この発電所は揚水式水力発電という方式で、夜間の電力で海水を汲み上げ上部調整池に貯留しておき、電気の需要が多い昼間に貯めた水を落下させ
水車を回して発電するという仕組みです。
川とダムを利用した揚水式水力発電は珍しくありませんが、海水を利用しているという点では世界にひとつしか無い発電所だそうです
ビデオを見終わると、係のお姉さんが施設を案内してくれます。まずは沖縄県で最も長い(というか深い)エレベーター
に載って一気に地下の発電所まで降ります。

階数は1階と地下1階しかありませんが、その距離ぬゎんと130m
例えると40階建てのマンションに相当する高さです。
僅か90秒で降りるので同行した嫁はちょっと耳が変な感じになったそうです。


もともとここを知ったきっかけは、東村の高江付近をドライブしてた時、海際の高台にある展望広場で、
こんな看板と、
遠目にこんな施設(人工建造物はほとんど写ってませんけど・・・)を見て、興味を持ったのが最初でした。
その後いろいろ調べてみたら、無料で中を見学できる事がわかり早速訪ねてみたんですが、たまたま見学の休館日に当たってしまい

今度こそは


県道70号線から高江集落の入口を右折しますが、ここはシーゾーグムイのルートと同じです。
あとはそのまま道なりに走ると発電所の入口までは迷わずに行けると思います。
発電所の敷地に入っても、建物は見えませんが、自動車で一番奥まで進むと


こんな建物(これは管理棟で、発電所本体はこの建物の下、地中深くにあります)と、横に変電施設がある位で、発電所という感じはしません。でもここが目的地です。
入館するとまず見学者名簿に署名をして、会議室で8分ほどの説明ビデオを見せてもらいます。
この発電所は揚水式水力発電という方式で、夜間の電力で海水を汲み上げ上部調整池に貯留しておき、電気の需要が多い昼間に貯めた水を落下させ

川とダムを利用した揚水式水力発電は珍しくありませんが、海水を利用しているという点では世界にひとつしか無い発電所だそうです

ビデオを見終わると、係のお姉さんが施設を案内してくれます。まずは沖縄県で最も長い(というか深い)エレベーター

階数は1階と地下1階しかありませんが、その距離ぬゎんと130m

例えると40階建てのマンションに相当する高さです。
僅か90秒で降りるので同行した嫁はちょっと耳が変な感じになったそうです。
写真ボケてて申し訳ないですが、エレベーターを降りると明るくて清潔な空間です。
発電機の発熱と、換気量が限られているせいなのか、地上よりかなり蒸し暑いです

これは地下の設備機器を交換する際に利用する縦坑(たてこう)です。150mの高さで地上には荷物を吊り上げるクレーンがあります。白く見えるのは地上の通気口です。
説明のお姉さんが、『ここは沖縄では珍しい、山びこが聴こえる場所ですよ




この青い部分の下に発電用のタービンがあります。発電能力は3万kWで、一般家庭で1万世帯分を賄える能力だそうです。
ここから連絡トンネルを通って放水口に向かいます

トンネルは長さ200mですが、登り勾配になっていて、歩くのは結構きついです

放水路はこのトンネルの真下を通っているそうです。
突き当たりの頑丈な扉を開けると、外部の新鮮な空気が流れ込んできて気持ちイイ

外に出てすぐの広場ですが、廻りを防波堤で囲まれていて海は見えません

振り返ると今出てきた扉の上にシーサーが一匹。お姉さん曰く 『守り神のシーサーは本来は口を開けたものが一匹で良く、対になったのは内地の神社に見られる”こま犬”の影響を受けてからですよ


さらに上を見上げると、切り立った岩場が・・・地上の建物は全く見えません。
今立っているコンクリートの広場は、埋め立てられた場所だそうです。
階段を上り防波堤の上に立つとこの景色

スケール感がわかりにくいですが、この消波ブロックは1個50トンもある最重量級のものだそうです

外からの高波を抑え、内からの放水時の水流を 抑える両方の役割があるそうです。
手前の2個のブロックは25トンのものですが、台風の影響でここまで転がされたそうです。自然の力に改めて驚かされます。
見え辛いですが、放水口の近くにもサンゴ

見た目にも、環境的にも、うまく配慮されて造られていると思います。
帰りは下り坂なので楽です

地下水の漏水があるらしく、ところどころに防水処理の跡があります。
発電室の手前にはこんな大型重機も・・・連絡トンネルを通れるジャストサイズで、放水口まで行って作業するそうです

再びエレベーターで地上に戻り、丁寧にご説明頂いたお姉さんにお礼を言って案内は無事終了です。所要時間はざっと40分くらいでしょうか

折角なので、上部調整池も見てきました。
発電所の敷地内は、公園のように整備されていて、緑も多いです。
小高い丘の上の東屋から、池を望めます。

満水で約56万トンの貯水量があり、3万kWの電力を連続6時間供給できるそうです。
この池はちょうど東京ドームがすっぽり入る大きさがあり、飛行航路によっては旅客機からもよく見えるそうです。実際空から見た八角形の池を不思議に思い、見学に来られる方もいらっしゃるとか・・・
夜間に余っている電力をいったん水の位置エネルギーに変えておいて、昼間に足りなくなった時に再び電気に変える仕組みは、説明ビデオで”巨大な蓄電池”と紹介されていましたが、なるほどわかりやすい説明だと思います。エネルギーロスはあるものの、蓄電方法としては揚水発電方式が効率的に優れているそうです。
沖縄県の場合、冬場は週に1時間程度しか運転していないそうですが、夏場は電力需要が圧倒的に大きいので運転頻度も高いとか。
施設には学生さんや海外の電力関係者などを中心に年間5,000人位見学に来られるようですが、一般の人も見て損は無い面白い施設だと思います。少なくとも私は大満足でした

沖縄やんばる海水揚水発電所
国頭村字安波川瀬原1301-1
開館時間 9:00~17:00/無料
休館日 月曜日・土曜日・年末年始(12/29~1/3)
場所はこちら
※事前に予約をして行ったほうが確実です。
予約連絡先 電源開発株式会社 石川石炭火力発電所

Posted by タヌ尾 at 18:00│Comments(0)
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