山登り#0 デーサンダームイ&本部富士
これまでやんばるの川と滝を幾つか訪ねましたが、冬場の自然探訪と言えばやっぱ山でしょ 冬場はハブの活動もおとなしくなるらしいし、長袖・長スボンの格好でも暑くありませんしね
という事で例によってWEBでちょこちょこ情報収集し、沖縄の登山のバイブルとも言うべき山と溪谷社の”
沖縄県の山”を購入して計画を練ります。
幾つかの候補から選んだのは、本部町の”
デーサンダームイ”と”
本部富士”
標高が
230mと
240mでガイドブック記載の中ではさほど高くない事と、頂上からの眺望が素晴らしいとあったので、ほとんど登山ビギナーの我々夫婦にも
沖縄登山の一発目としてはちょうど良いのではと思いました。
専門的な道具も特に必要なさそうでしたが、靴だけはきちんとしといたほうが良いだろうという事になり、私はだいぶ昔に買ったトレッキングシューズを引っ張りだし、嫁は折角なのでと新しいトレッキングシューズを購入して臨みます
最初に目指したのは
デーサンダームイ。
名前の由来はこの山の麓に住んでいた人の屋号が『
デーサンダー』といい、ムイは漢字で書くと『
森』ですが、丘や山など地形が盛り上がった部分を指す方言だそうです。
ガイドブックの案内図は解りにくい所もありましたがどうにか迷わず到着できました
登山口はここです。
この山が”
デーサンダームイ”かな
当日日は午前中から小雨模様でしたが、登山口広場(と思しき場所)に着くと雨はほとんど止んでいました
勇んで登山道に入ろうとすると、右側に
整備された遊歩道があります。
ガイドブックの発行が2006年1月なのでその後に整備されたのでは・・・・・という期待からまずはこっちに進んでみました
散策路は微妙に造りかけの様で、案内看板は見当たりませんが、路面は赤っぽい舗装材で整備完了しており歩きやすいです。
先は上り坂だしところどころに上り階段もあり、これは確実に頂上に向かっているなと期待して10分ほど登っていくと・・・先は急激な下り階段に・・・
どうやらここは登山道では無く単なる
自然散策道のようです。
来た道を引き返して登山口に戻り、再度ガイドブックの写真と実物を確認し、間違いないという事で記載通りの山道に分け入ります。
でも思いのほか樹木が生長しており、進む道をさえぎります 無理をすれば行けそうではありますが、葉っぱが雨に濡れていて顔や手に当たり気持ち悪いので、あっさりあきらめて引き返しました。まあ一発目だし
無理しちゃイカンよ。
気を取り直して、第2候補の
本部富士に向かいます
こちらは特定の方角から見る姿がそれっぽいという事で、日本各地にあるご当地富士の一つとして昭和に入ってから命名されました。もともとの名前は
ミラムイといいやはり麓にミラ(目良)さんという人が住んでいたのでこの名になったそうです。
たぶんこれが”
本部富士”
2つの山は近いんですがそれぞれの登山口はちょうど反対側にあるため、大きく迂回してゴルフ場の間の道を通り、なじみのある
夢の舎さんの前を通過してキャンプ場入口の登山口に到着。
登山口はここです。
こちらは駐車スペースに案内看板がありますので迷う事はありません。ガイドブックどおり進んで・・・・・あれっ階段がさっきと同じ赤っぽい舗装材で整備されてます。
しばらく進むと左手に登山口入口が確認できましたが、
整備された遊歩道が方角的にもさっきの道と繋がっていそうなので、確かめるために直進してみます。
こちらの道はところどころまだ土のままでしたが、階段部分はきちんと整備されていて、登りきると思った通り
さっきの自然散策道に繋がっていました
両登山口の間は普通に歩いて20分位でしょうか?散策路としても気持ち良いですし、同じ日に両山に登山する際にも便利に使えそうです。家に帰って調べたところ、この付近一帯が本部カルスト地形群として2006年に国定公園に参入された事に伴い、
南部カルスト探訪線として遊歩道の整備がなされつつある様です。
大まかな位置図を載せておきます
より大きな地図で なごみのへやmap を表示
遊歩道の起点と終点がはっきりしたので、気持ちよく
本部富士に挑戦できます。先ほどの登山口まで戻ってガイドブックを再確認し、山に入ります。登山道は先のデーサンダームイのものより広く樹木もせり出していないので進みやすいです。勾配はそれなりにありますが登山道に沿ってロープが付いているので問題はありません
ところがしばらく行くとロープが無くなり、右には登山道も確認できない様な獣道が続いており、左にはなんだかロッククライミングの様な石灰岩の崖が上へと伸びています。
ここで再びガイドブックを見ますと、途中から
ガレ場の登りになると書いてあります。
ガレ場って何 本の写真を見ると岩場の様な所が写真に写っているのでどうやら左で合ってるようですけど・・・この崖、登山初心者の我々にはめちゃめちゃ怖いんですけど・・・・・
※
ガレ場とは、
岩屑などが堆積した足場の悪い場所のことです。とくにガレ場の斜面を歩く際には、浮き石を踏んだり、落石をおこさないように注意することが大切です。浮き石とは、岩のエッジに引っかかったり緩い地盤に不安定に載っている石のことで、不用意に足を載せると石ごと滑り落ちたり、あるいは落石を誘発する原因となってしまいます。ガレ場で、浮石を踏まないコツは、よく足場を見極め、踏みだした足には一気に体重をのせないで、ゆっくり重心移動するようにすることです。
でも第3候補は考えてないし折角ここまで来たんだから行っちゃえ という事で岩を掴んで足場を確認しながら一歩一歩登っていきます
5分位登った所で少し安定した場所があったので休息します
登ってきたルートを振り返ると、よくぞ登れたなぁと感心するくらい、すごい傾斜
正直足がすくむ感じがしてビビってしまいました
おそるおそる嫁の表情を伺うと意外と平気そうだったので、こっちからギブするのはためらってたんですが・・・・・嫁のほうから、
『引き返そうか』って・・・・・助かったー もちろん
『うんそうしよう』とふたつ返事でOKしました。
ビビリながらも正面の山をパチリ ”
ウフグシクムイ”というらしい。
かすんでいますが遠くに伊江島も見えます
下りは登りの何倍も怖いですね かなり慎重に降りました
ガイドブックにはそれぞれの登山の危険度が記載されていますが、今回の両山とも4段階の中で
一番楽なランクになってました。
何とか無事に降りてから嫁とこの評価を疑った事は言うまでもありません
まぁ、我々がビギナー故と言われればそれまでなんですが、ホント怖かったです。
最低ランクでこれなら登れる山ないじゃん・・・
しかも私のトレッキングシューズは長らく使っていなかったせいかかかとのソールがはがれてしまい、使い物にならなくなってしまい散々な一日でした。でも逆に事故なく戻れたのを良しとすべきなのかも知れませんね
遊歩道でココロにゆとりのある時に撮った
トカゲと
カタツムリ
嫁も折角トレッキングシューズを買ったし、これであきらめるのはもったいないので、次回は十分に調べて安全な山を探して登りたいと思います
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